はじめに
こんにちは🌟
写真家のJimaです(^^)
今回はレンズ交換式カメラを使う上で最大のメリットである「レンズが交換できること」そして「レンズ交換することで撮影の幅が広がること」について解説します。
まず、カメラはコンパクトデジタルカメラやスマートフォンのように通常利用ではレンズ交換ができないタイプと、レンズ交換が可能なタイプがあります。
当チャンネルではレンズ交換が可能なニコンのZシリーズやDシリーズを取り上げることが多いです。
このレンズ交換式カメラの魅力であるレンズ交換は同じカメラなのにレンズを交換することで全く違う世界を撮ることが出来るのが面白いです。
焦点距離で分けると広角レンズ、標準レンズ、望遠レンズなど様々な特徴を持ったレンズがあります。
レンズ交換によってどのように撮影対象やシーン、そして持ち出す理由が変わるのかを解説していきます。
広角レンズ【ダイナミックな風景や建築物にオススメ】
広角レンズは、広い範囲を一度に捉えることができる「広い角度」のレンズです。
広角レンズの特徴
- 画角が広い
より広い範囲を写真に収めることができるため、風景写真や建築写真に最適です。 - 遠近感が強調できる
遠近感が強調されるため、奥行きのある写真が撮影できます。 - 歪みが発生しやすい
中心に引き寄せるパース効果が出るため周辺部で歪みが発生しやすいです。
広角レンズが活躍するシーン
- 風景・星景写真
雄大な自然や街並みをダイナミックに表現したい場合 - 建築写真
建物の全体像や内部空間を広く捉えたい場合 - 人物撮影
広角ポートレートや人数が多く被写体から距離を取れない場合
広角レンズの補足
広角レンズは広い範囲を写し取れるレンズですが、周辺部が中心に引き寄せる効果が目立ちます。
また広角レンズは撮影用レンズの中でも技術力が求められる要素が多いため、品質で結果が大きく異なります。
可能な限り良質なレンズかつ求める焦点距離をカバーする単焦点やズームレンズを選ぶのがオススメです。
Nikonの場合、NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S や NIKKOR Z 14-30mm f/4 S、NIKKOR Z 17-28mm f/2.8 がズームレンズとしてあります。
単焦点としてはNIKKOR Z 20mm f/1.8 S や NIKKOR Z 24mm f/1.8 S があります。
35mm換算で35mmが準広角と呼ばれる場面も多いので、何を撮るのかによって焦点距離を選ぶのが良いと思います。
標準レンズ【馴染みある視界で撮る】
標準レンズは、人間の目で見た世界に近い画角を持つレンズです。
一般的に47°(撮像範囲FX)のレンズが私たちが日常見ている世界とカメラのファインダーをのぞいた世界での乖離が少ない印象です。
標準レンズの特徴
- 自然な画角
目で見た世界に近いので、違和感なく被写体を捉えることができる。 - 汎用性が高い
被写体を選ばず様々なシーンで使いやすい万能レンズ。 - 歪みが少ない
50mmぐらいから周辺部の歪みが少なく、自然な描写を得ることができる
標準レンズが活躍するシーン
- ストリートフォト
日常の風景や人物を自然な形で撮影する場合にスピード感を損なわず撮影ができる - 人物撮影(ポートレート)
人物の表情や雰囲気を自然に捉えたい場合
ポートレートを含め適度な距離感で自然な表情を引き出して撮ることができる - 旅行
様々なシーンに対応できるオールラウンドなレンズとして荷物を減らしつつ活躍できる
標準レンズの補足
35mm換算で50mm前後となる標準レンズは定番であるがゆえに種類も多く悩みがちです。
一見、似ていても様々な特徴や得意なシーンが異なるため自分の撮影にはどのレンズが適しているかを見定める必要があります。
NIKKOR Z レンズでは50mmという焦点距離だけでも4種類が出ています。
- NIKKOR Z 50mm f/1.2 S
- NIKKOR Z 50mm f/1.4
- NIKKOR Z 50mm f/1.8 S
- NIKKOR Z MC 50mm f/2.8
またコストパフォーマンス重視で50mmではないもののコンパクトで価格面からも人気なNIKKOR Z 40mm f/2もあります。
さらにズームレンズでも50mm付近はカバーしているレンズが多くあるため、積極的に試してほしいレンズです。
望遠レンズ【遠く被写体を大きく撮る】
望遠レンズは、遠くの被写体を大きく捉えることができるレンズです。
明るく描写性能を求めると重量級かつ高価になる傾向がありますが、私たちの肉眼では捉えることが難しい望遠レンズでしか得れない世界を撮ることが出来ます。
望遠レンズの特徴
- 遠くの被写体を大きく
遠くの被写体を大きくクローズアップして撮ることができる。 - 背景のボケが美しい
背景を大きくぼかして被写体を際立たせることができる。 - 圧縮効果
望遠レンズでは角度に比例して後ろの写し取れる範囲も狭くなるため、引き寄せたような遠くのものを近づけた圧縮の効果を得ることができる
望遠レンズが活躍するシーン
- スポーツ写真
フィールドなど一定の距離があり、遠くの選手を大きく鮮明に捉えたい場合 - 野生動物写真
野鳥や動物など遠くから刺激を与えず、撮影したい場合 - 飛行機・鉄道写真
近づくことが難しく、遠くから鮮明に撮影したい場合
望遠レンズの補足
望遠レンズは主役をハッキリさせつつ遠くのものが距離があっても撮ることが出来るレンズです。
高倍率ズームなどもありますが比較的、描写や明るさを求めると重量級かつ高価になる部類でもあります。
ただ、最近はPFレンズの採用やレンズ技術の進化により小型軽量化が少し進み幅広い層が望遠レンズに興味を持っています。
NIKKOR Z での超望遠では汎用性の高いNIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S や コストパフォーマンス重視のNIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VRが人気です。
もちろん、安心と信頼の望遠ズーム NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S や「800mmが標準」という世界でもある野鳥撮影で人気のNIKKOR Z 800mm f/6.3 VR Sもあります。
また180万円のNIKKOR Z 400mm f/2.8 TC VR S や 200万円のNIKKOR Z 600mm f/4 TC VR Sもじわじわと所有者が増えている印象です。
レンズ交換のメリット
そんな焦点距離別で活躍する世界が異なるレンズは積極的に交換することを楽しむことがオススメです。
レンズを交換することで表現の幅が広がり、そもそも撮影対象が強制的に絞られたり変わることも多いです。
もちろん「ポートレートは中望遠」だけではなく「広角ポートレート」もあれば、「広角で撮る風景」に対して「望遠で切り取る都市景観」もあります。
各レンズが得意とする被写体やセオリーは多少ありますが、自由に撮影を楽しむのが一番です。
私はレンズ交換式カメラを持つことで、レンズを交換することで撮影する機会の少なかった被写体を撮りに出かけることも増えました。
レンズを交換することで強制的に撮る対象を変えることも自分の撮影表現の幅を広げるのに役立ちます。
今回は振れていませんが、もっというと開放F値やボケ味などの表現力も含めると更に選択の幅は広がります。
様々なレンズでの撮影を楽しんだ後「私はこれが撮りたい」というものが絞りこめると納得感もあるかなと思います。
とはいえ、色々なレンズを試せる場面は限られます。
大型量販店での体験コーナーやメーカーが開催する体験会などで希望するレンズをタッチアンドトライ出来る場面を活用することをお勧めします。
ちなみに関西では私もスタッフとして携わっているニコンクリエイターズのイベントが定期的に開催されているので、また25年の夏頃に詳細が共有されましたら、案内します。
まとめ
レンズ交換式カメラは、レンズを交換することで、表現の幅が大きく広がる魅力的なカメラです。
広角レンズ、標準レンズ、望遠レンズなど様々なレンズを使い分けることで撮影対象やシーン、そして持ち出す理由も変わってきます。
自分の撮影スタイルに合わせて、最適なレンズを選んでみましょう。