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国産カメラ業界、最後の砦はカメラ本体のみか? ~海外勢の猛攻と日本の苦境~

こんにちは🌟
写真家のJimaです(^^)

ここ最近、じわじわと実感しつつある日本のカメラ業界の動きについて思うところを残しておこうと思います。

当記事ではカメラ本体は今のところは安心できますが、レンズフィルターや三脚、メモリカードにジンバルに加えLEDなどライティング機材に画像編集ソフトなどが国外ブランドで埋め尽くされつつある現状を解説します。

はじめに

今も昔も光学機器でカメラと言えば「日本製」が人気です。

もちろんライカなどもあるため日本製だけではありません。

とはいえCanon、Nikon、SONYにOMデジタルソリューションズや富士フイルムなど人気所が日本には多いと思います。

CP+2024 ニコンブースの様子

オリンピックなどでも日本製のカメラが利用されているシーンを多く見かけました。

私達、日本人にとって経済などを含め国力が弱まりつつある日本の中でも誇らしい分野です。

もちろん自動車やサービス業など世界に誇れる領域は数多くあります。

ただ、カメラ業界に関してここ数年で取り巻く状況は変わりつつあるなと実感しています。

”今は”カメラは日本の独壇場ですが・・・

カメラやレンズを含め手先が器用だからか加工技術が優れているからか日本メーカーのカメラが国際大会など大事な場面で重宝されています。

高画質、高性能かつ安心と安全を求めるプロカメラマンやハイアマチュア層から絶大な信頼を得ています。

これは数年程度では変わらないと思いますが、長期的に考えると長続きするのか少し不安要素もあります。

カメラに対してスマートフォン(iPhoneやGoogle Pixel)が台頭したように、AI技術も今後は加わってきます。

つまりハードウェアの勝負も激化しつつ、ソフトウェア側も強烈なライバルと言うか新人(新しい技術)が出てきています。

どういった点で不安なのかは後のパートで解説しますが、端的に述べると「日本のカメラ業界って最後の砦がカメラ本体だけなのでは?」と心配に思う話です。

CP+2024 ニコンブースの様子

レンズ市場の静かな変化

私の「カメラ=日本」という印象を揺るがしたのは、ここ数年のレンズ市場の動きです。

以前まではカメラもレンズも高性能かつ高品質ということで日本メーカーが好まれていたのですが最近はレンズ市場に少し動きが出てきました。

CP+2024 コシナブース

それはカメラは日本製ですが、組み合わせるレンズは海外メーカーを用いる場面が珍しくなくなっていることです。

今までは国外メーカーのレンズは癖があり評判も高いわけではなく「好きな人が使う」と言う認識でしたが、ここ数年のミラーレス時代では低価格かつ純正レンズより少し惜しいぐらいの国外メーカーの交換レンズが増えています。

そして、シッカリと高品質になる中で単価も向上していることから業務でない限りは選択肢として国外メーカーのレンズが選ばれている場面を見かけることも増えました。

ライセンス契約のもと、開発製造などもあるでしょうが一致団結してTAMRONやSIGMA、コシナも含めて日本企業でガチっと光学機器の未来を強化してほしいなとも思います。

最近の気になるレンズの動き

  • 価格競争の激化: 高額なレンズは、やはり日本製が理想ですが、気軽に試したいという層にとっては、海外メーカーの程よい価格で程よく撮れるレンズが魅力的です。
  • ニッチなレンズ開発: 日本メーカーが開発や生産に関する材料調達に苦戦する間に、海外メーカーがユニークなレンズを開発し、市場を席巻しているケースもある。

ニコンZマウントであればフルサイズ対応で超広角の明るい単焦点がNIKKOR Z 20mm f/1.8 S のみという状況が続いています。

コシナからマニュアルフォーカスで、SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical が登場しています。
レビュー動画も投稿しておりとても良いレンズですが、明るくはないです。

タムロンは超望遠を含めズームレンズなどが多く超広角は当記事の執筆時点では出ていません。

つまりライセンス契約のもと、開発製造された超広角は選択肢があまりないところに国外メーカーが先に出す展開がありました。

そして、それが人気でもあります。

小難しい話をすれば「純正レンズを使うべき」という展開になるでしょうが、普通に撮影を楽しむ分には問題ありません。

それどころか、レンズ交換式カメラの特権は「レンズが自由に交換できること」です。

価格競争もありますが、最近はニッチなレンズでユーザーの求める市場を確実に抑えているフットワークの軽い国外メーカーの動きが勢いづいている印象があります。

国内イベントの風景

最近、国内のカメラ関連(CP+)などのイベントに出向くと海外メーカーのブースが目立つようになりました。

CP+2024 イメージキャラクター

以前から「あるにはある」だったのですが、もはやイベントの出展ページを見ても「逆に日本企業が少なくない?」となっています。

今まで国外メーカーの製品が日本の代理店を通じた販売が主流でしたが、最近は自社でブースを出展し、積極的に日本市場にアプローチしています。

まるで、日本の市場を奪い合う戦場のような様相です。

CP+2025 カメラと写真映像のワールドプレミアショー「CP+(シーピープラス)」
カメラと写真のワールドプレミアショー「CP+(シーピープラス)」のオフィシャルウェブサイト。各種イベントや出展に関する最新情報のほか、日本とフランスで作品展示ができる写真賞「ZOOMS JAPAN」も...

私は当時を知らないのですが、もしかして昔のアメリカやヨーロッパの車関係のイベントでは日本が同じように進出していたのかと思うと時代が変わりつつあるのだなと実感します。

先はレンズやカメラ本体の話でしたが、目立つのは周辺機器です。

  • 三脚
  • レンズフィルター
  • ストロボ(LED)
  • ソフトボックス
  • メモリーカード
  • リグ関係
  • 画像編集ソフト

この辺りは、もはや日本企業を探す方が難しいレベルになっている感覚です。

昨年のCP+もSONY、Nikon、富士フイルム、Canonというブース並びの中に国外メーカーが囲い込むような印象を受けました。

もちろん反対側にはコシナ、LUMIX(Panasonic)やSIGMAにTAMRONがあったのですが、違和感を覚えています。

案件の動きも変わりつつある

少し余談ですが、日々数多くの企業様より製品紹介や機材レビューの依頼をいただいております。
ただ、私のYouTubeでは三方良し(視聴者様よし、メーカー様よし、私よし)を意識しています。

なので、私がオススメできない製品は基本取り上げません。
以前まではサブチャンネルで受けていましたが、それも止めました。

今は過去お付き合いのあるメーカー様かつ信頼できる(嘘をつかなくていい製品)のみ取り上げています。

つまり国外メーカーが日本市場に参入する際に日本のインフルエンサー(国外ではKOL|Key Opinion Leader戦略)は便利です。

企業側からすると低単価で製品を日本市場に認知させることが可能だからです。

ただ、インフルエンサー側からすると個別案件としては日本企業より圧倒的に条件が良い(緩い)です。

日本企業はPR動画に関して厳しいチェックや発言する方向性を間接的に支持したり「機材貸すから報酬いらないよね」ぐらいの圧で来ます。

国外メーカーは企業によっては「製品あげるし、報酬も出すし再生数とか動画内容とか自由だよ」ということも多いです。

良いように聞こえますが(笑)

国外メーカーに製品を返送する送料や再生数や動画の内容を理解して修正依頼する工数をかけるのは国外メーカー側も負担だと思います。

どのインフルエンサーが語る”今”の製品紹介を信用するかは非常に重要です。

せっかくの機会です。
もっと、本音を言います。

案件を受けないと、活動資金が枯渇します。
つまり、YouTube活動、そもそもの生活が続けれなくなります。

私は商業カメラマンから写真家へと移行し、写真集やオンラインサロンにメンバーシップなどを始めました。
これは「視聴者様に紹介すべきではない」「視聴者が私を信じて買って後悔する製品を消化したくない」からです。

もちろん、元々の活動の先に存在していた写真家としての動きでもありますが、リアルな話をすると活動資金のスライドです。

だから、私はオンラインサロンのメンバーシップ様や写真集。
最近、始めた額縁プリントの購入様に支えられております。

Just a moment...

逆に私がYouTubeで情報発信をしているのは私にご支援いただける限られた方々のおかげです。

よく高単価戦略の例として取り上げられる「飛行機がビジネスクラスのVIPで飛んでいる理論」です。

YouTubeを通じて「私が良いと思えない製品を紹介しなくていい環境を作ってくれている」のはVIP(私はそう呼んでいる支援者の方々)のおかげです。

JimaTubeへスーパーサンクスなどを含め直接、支援してくださってる方々によって運営が続いております。
改めて、本当にありがとうございます。

今後ともJimaTubeは高みを目指せるようコツコツ、根性で頑張ってまいります。
引き続きよろしくお願いいたします。

将来的にはどうなる?

このままいくと、数年後には高額レンズの市場も海外メーカーに奪われはしないものの入り込まれると思います。

そしてカメラ本体が最後の砦になりつつ、部分的にはカメラ本体も国外メーカーにシェアを奪われるのではないかと思います。

Nikon、Canon、SONY、富士フイルムにOMDSやPanasonicが並ぶ中
Dji、Apple などが「カメラである必要性がない時代」を作りだしそうな予感です。

今は国外メーカーと聞くと、ライカやハッセルブラッド(実はDjiが持ってる)など高級志向をイメージします。

今後は格安で質感高く日本メーカー同等・それ以上のカメラ本体が出てくる日も近いのかもしれません。

あくまでカメラ本体はフロントエンドとして撒き餌価格として出してくることも考えられます。
Nikon Z9 戦略を国外メーカーが実施することも可能性としてあります。

そうなったときに日本メーカーは周辺機器、レンズ、カメラが国外メーカーとの競争になると厳しい場面が出てきます。

もちろん高額かつ高性能でサポートも良いという切り口は残るでしょうが、今以上に”日本の映像事業”というか”日本製品の映像事業”は縮小するかもしれません。

革新的な変化が乏しいのは安全面などを考慮すると理解できますが、競争相手が強力だなとも思います。

あとがき

日本のカメラメーカーやアクセサリーブランドは以前のような業界を日本製で染めるということが出来るのか。
それとも、レンズまでもが海外メーカーに市場を奪われてしまうのでしょうか?

今後のカメラ業界の動向は、私たちユーザーにとっても大きな関心事だと思います。
個人的には日本のカメラメーカーが、新たな技術や革新的な製品で復活してくれることを期待したいですね。

そして、時代が変わったとしても使い続けれる限りは日本メーカーを愛用したいと思います。
皆さんがどう思うか是非、効いてみたいです。

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この記事を書いた人
Jima
Jima
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こんにちは(^^)
写真家のJimaです。

フォトスタジオのディレクター兼フォトグラファーとして従事。
管理職として得た経験と知識を活かして法人設立、代表に就任。

写真撮影の手法や技術、機材の特徴解説など情報発信に加え
公募展へのゲスト出展やメディア寄稿、写真集の販売など活躍の場を広げる。

◆YouTubeチャンネル|カメラ塾【JimaTube】
https://www.youtube.com/@jimatube
カメラや写真、 撮影知識の情報を「楽しく学ぶ」をコンセプトに発信中
総再生回数 920万回、1200本以上の動画を投稿(24年8月時点)

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