はじめに
発表時より話題沸騰で大人気、すでに予定数を上回る予約数でお届けに時間を要するとニコンダイレクトで表記があるぐらい注目されているミラーレス一眼カメラ Z50IIの話です。
過去にストリートフォト(スナップ)や野鳥撮影での使用感を解説した記事とYouTube動画を投稿しています。
興味ある方はこの記事(YouTube動画)の後に併せて読んでみてくださいね。
この記事はZ50IIが登場する2週間前に執筆しています。
現時点ではニコン DXフォーマットのカメラでZシリーズとなるとZ50、Zfc、Z30があります。
ここに後継機のZ50IIが加わりZ50が旧製品となった流れです。
そんなZ50IIの特徴や私が予約(購入)した理由などカメラ側の特徴は以下の記事を参考にしてください。
DX機No.1 ポートレートカメラ(現時点)
大げさな話ではなく画像処理エンジンがEXPEED7を採用している時点で大きなアドバンテージがあります。
ポートレート撮影では瞳AFの精度や3D-トラッキングにカスタムワイドエリアAF、縦撮影時の画面表示(縦)やリッチトーンポートレート、美肌効果など役立つ機能が多いです。
センサーそのものは製品ページで特別、強く推しだされていないので据え置きなのかなと思いますが機能面と画像処理エンジンは強烈なインパクトがあります。
もちろん、ポートレートに限らず被写体検出に「飛行機」や「鳥」が入ってる点も強みなので別記事ではそのあたりも取り上げています。
ただ、当記事はポートレート編のレビューとするためポートレートの話にフォーカスします。
リッチトーンポートレートは使い勝手良し
ピクチャーコントロールには以前よりフラットや風景などと並んでポートレートがありました。
必要十分に綺麗なのですが、白とびを抑えながらも豊かな階調で人物の肌表現を可能にしたリッチトーンポートレートが追加されています。
ニコン Zfでディープトーンモノクローム、フラットモノクロームと同じタイミングで追加された比較的新しいピクチャーコントロールです。
それがZ8やZ9に追加され、後続のZ6IIIにも備わりました。
そして、Z50IIでもDX機だからといって制限されることなく搭載されたことは嬉しい話です。
従来のポートレート(ピクチャーコントロールの一種)では人物の肌を明るく滑らかにしていますが、比較するとリッチトーンポートレートはより肌のディテールを残せるためレタッチして仕上げる際のベース画像にも適しています。
シンプルに綺麗に人物を撮るポートレート、雰囲気重視で仕上げるリッチトーンポートレートで使い分けています。
何よりリッチトーンポートレートや美肌効果を適用したH.265 10-bit 4K SDRの動画が収録できる点は大きいです。
ちなみにZ50IIはH.265 10-bit 4K N-log が収録できるのでRED監修の3D-LUTで色づくりを追い込むことも可能です。
縦表示と瞳AFの追従性能に安心感がある
Z9やZ8、Z6IIIにZfなどを利用されている方は馴染み深い画面ですね。
ただ、他のZシリーズ(EXPEED6のカメラ)を利用している方からすると撮影時の情報表示が縦向きであることに新鮮さを覚えるかと思います。
またポートレート撮影時の瞳AFの追従性度も向上していること、これは「AF大丈夫かな?」という心配が減ることで、より構図などに集中できる強みだと思います。
もちろん、今までのDX機に対して快適となったという視点です。
FX機のZ9やZ8などの積層型CMOSセンサーやZ6IIIのような部分積層型CMOSセンサー、Zfは 裏面照射型CMOSセンサーなので瞳AFの安定感や検出性能は多少の差ががあるなと思います。
Z50IIでも必要十分に快適に使えますが、他のカメラがより安心できるという感覚ですね。
Z50IIはコンパクトで扱いやすい
ポートレート撮影で描写に特化する場合は以下のレンズがオススメです。
- NIKKOR Z 50mm f/1.2 S
- NIKKOR Z 85mm f/1.2 S
- NIKKOR Z 135mm f/1.8 S Plena
他に表現力重視なら新たなF値1.4シリーズがあります。
あとはコストパフォーマンス重視では20mm、24mm、35mm、50mm、85mmと開放F値1.8シリーズがあります。
Z9やZ8では高画素機であることからレンズ性能を求めるため高品質レンズが大活躍します。
もちろんZ50IIでも高品質レンズの恩恵はありますが、オーバースペック感は少しあります。
なのでZ50IIの魅力を活かすためには現時点で最小かつ最軽量を活かして私はNIKKOR Z 85mm f/1.8 S などと組み合わせて1㎏前後で持ち出せるEXPEED7のDX機として扱うのが魅力的だと思いました。
操作性も抜群で撮影効率が爆上がり
カスタムボタンの設定やボディ本体のボタン配置もZシリーズが約6年かけて辿り着いた答えとなっており快適に利用できました。
気になる人がいるとすれば・・・
バリアングル液晶に変わった点を受け入れることができるかぐらいです。
あとは話題になったボディ内手ブレ補正が非搭載なので静止画であればシャッタースピード等でカバーできますが、動画となるとブレが映像に入るので留意が必要です。
長期的に使うなら”快適さ”は大事
Z50IIとZ50はスペックや機能で違いがありますが、それ以上に両機を利用した印象として撮影の快適さが異なることが重要だと思いました。
Z50IIで感動した点をサクっと並べました。
- 画像処理エンジンがEXPEED7
- 起動時の速度(約0.5秒と半分に短縮)
- 各メニューのレスポンス
- 撮影時のAF性能
- 3D-トラッキング
- Mモード時900秒が延長可能
- ハイスピードフレームキャプチャー+
- USB Type-C端子
- 録画時間が125分
- H.265 10-bit N-logが内部収録可能
- バッテリーがEN-EL25a
- EVFが明るくなってる
- ピクチャーコントロールが増えた
- イメージングレシピなどが楽しめる
- 美肌効果や商品レビューが使える
- SDカードがUHS-IIに対応
- カメラボディの操作性が向上している
こういった部分にZ50(中古)との価格差である約5万円を出すかどうかが判断基準になります。
ただ、私は長期的に使うカメラだからこそ先行投資としてZ50IIを選ぶことをオススメします。
あとがき
ちなみにZ50IIを購入する方にオススメのカメラアクセサリーを以下の記事にまとめました。
ブラックフライデーなどのお買い得セール用になっていますが通常時でも買うと便利な一覧なので参考にしてみてください
Z50IIでのポートレート撮影について皆様の印象をYouTubeのコメント欄で教えてください。