こんにちは🌟
写真家のJimaです(^^)
はじめに
ここ最近、カメラやレンズが高騰化していますね。
高性能な高画素機であれば60万円前後、フラッグシップならZ9は80万円弱ですが100万円の希望小売価格も珍しくありません。
実はこれ、カメラ単体の価格です。
カメラはレンズが必要で、高性能なカメラの機能や描写性能を最大限に活かすレンズとなると高価なレンズが必要となります。
高級機で60万円のカメラに約10万から20万、こだわると40万円のレンズにメモリーカードなどを含めると総予算は約80万円から120万ぐらいとなります。
フラッグシップだと、もっと予算が必要です。
ただフラッグシップは「そういうもの」なので割り切れますし、購入すべき人がハッキリしているので問題はありません。
冒頭から「カメラって、やっぱり高いよね」となる話をしていますが
カメラもレンズも選びようで予算を抑えることが可能です。
もちろんカメラやレンズは「価格=性能」になることが多いため、色々な機能や特徴などを現実的な予算に合わせる必要があります。
ただ、この記事では約10万円から20万円で「思ったより良いね」という撮影体験が得れるようコンパクトかつ軽量なAPS-C機(DX機)にフォーカスして解説します。
こういった方に当記事が役立つと嬉しいです。
ニコンのミラーレス一眼は多種多様
先にお伝えしますと、私は”ニコン推し”なので、ニコンZシリーズにフォーカスして解説します。
他の機種を含めた総合的な視点での気軽なミラーレス一眼カメラ選びは他の記事を参考にすると良いかなと思います。
つまり「カメラどれにしよう」ではなく、「カメラはニコンにしたいけど、どれがいいかな」や「ニコンのカメラで気軽な機種って何かな?」という一歩踏み込んだカメラ選びの方に役立つ内容です。
当記事の執筆時ではニコン ミラーレス一眼カメラでは以下が登場しています。
一部、旧製品もありますが、ザックリとグループに分けました。
これをすべて語ると情報量が凄くなりますし、高価格帯の製品が含まれてしまいます。
なので「頑張ればレンズ含めて15万円前後で揃う」という視点でカメラを選んでみます。
登場人物の紹介
さて、NIKKOR Zレンズを含め、15万円前後で選ぶとなると候補(登場人物)は3機種です。
- Z50
- Zfc
- Z30
つまりAPS-C(DX機)に絞られます。
これであれば、かなりクリアになりますね。
登場順で見るとわかりやすい
実はこの3機種は似ている点が多いのですが、最初に登場したのがZ50です。
次にZfc、Z30とZ50の機能をベースにデザインや操作性、端子回りを変更しています。
今となっては10万円前後で登場したミラーレス一眼カメラとしてZ50の完成度は当時としては高かったと思います。
ただ、下方向に開くチルト液晶が三脚座に重なる点やUSB端子がType-Cであること
29分59秒問題に加え、一部機能は「Z50だけ使えない」というものも他の機種が登場したり既存機種へのファームウェアの更新で多少の差が出てきました。
それでも「普通に撮るならZ50が良い」となる人が多くいます。
やはりグリップ感とフルサイズ機にも似た操作系、ファインダーの存在は大きいなと思います。
ボディ内手振れ補正はDX機(Z30/Z50/Zfc)には入っていませんが、コンパクトかつ軽量というメリットはそれ以上の価値があるかなとも思います。
その後、お洒落なデザインが特徴のZfcが登場しました。
まるでフィルムカメラのようなレトロな外観なのに中身はシッカリZ50という写真を撮る楽しさを教えてくれます。
ただカスタムボタンや質感などを含め「カジュアルすぎる」という声も多かったのは事実です。
そういった本格派ユーザーに向けてフルサイズの大ヒットカメラZfが登場したことは本当に素晴らしいと思います。
ちなみにZ30はZ50をベースにZfcとも違う路線で展開した動画機能を強化しつつファインダーを省いてコンパクトにしたモデルです。
意外とスチル機能が優秀なので、私もレンズ交換式カメラなのですが
コンパクトデジタルカメラのような感覚でNIKKOR Z 26mm f/2.8 などをコンデジポーチに入れて持ち歩ています。
Z50
ザックリと全体像をお伝えすると
Z50はシッカリしたグリップにEVF(電子ビューファインダー)がついています。
軽快に撮影できる操作性もあって、「カメラらしいカメラ」となります。
発売は2019年11月22日と約5年前になりますが今でも、サブ機や初めのカメラとして人気の機種です。
今となっては内蔵フラッシュを搭載しているカメラは珍しくなりました。
もっというと円安の影響(一時的に160円)の時は国外から転売ヤーが押し寄せて、日本の家電量販店から大量購入と言う名の「仕入れ」をしてしまい在庫が一掃されました。
その後も時折、供給が間に合う場面もありましたが、遂に24年の夏頃にニコンより「受注停止」の発表がありました。
これはZ50を量産する都合が悪いか、今後の後継機や欧州のUSB Type-C 対策なのかと憶測が飛び交っています。
Z50は登場時期的にHi-Speed USB(Micro-B端子)となります。
Zfc
Zfcはカジュアルなデザインを採用しています。
Zシリーズにフュージョン(融合)したカジュアル(Casual)です。
クラシカルな印象を受けるヘリテージデザインとして登場したカメラでバリアングル液晶やUSB Type-Cの採用などZ50よりも気軽に楽しめるカメラに仕上がっています。
軍幹部の各ダイヤルを操作しつつ撮影することが楽しいカメラです。
ただ、利用するうえでメインコマンドダイヤルやサブコマンドダイヤルで操作するように自然となるので(笑)
軍幹部の各ダイヤルは飾りになることが多いです
それでも、お洒落なカメラは楽しい時間を過ごすうえでも持ち出す理由にもなると思います。
私もレンズの物撮りの際などはビジュアルの良さからレンズの装着イメージのモデルとして使うことも多いです。
Z30
Z30はVlog with ニコンという動画を意識したカメラです。
登場時はSONY ZV-E10がレンズ交換式カメラのVlogCAMとして凄い勢いで売れていました。
実は、その前にコンパクトデジタルカメラでZV-1が登場しており「VlogCAM」というジャンルを確立していることも大きかったです。
その後、ZV-E1というフルサイズ機やAPS-C機もZV-E10IIと後継が登場しましたが円安や材料費の高騰から初期型が8万円ぐらいなのに対して14万弱と価格面で「その金額出すなら他を買う」という評判を得たことが記憶に新しいです。
もちろんZV-E10IIはZV-E10(初期型)とは異なり、過去機種の一部流用ではなくVlogCAMとしてブラッシュアップさせたカメラなので価格相応の魅力があることは確かです。
ただ、登場時期の関係かZ6III含め「思ったより高い。というか私達の日本円では高くて買いづらく辛い」となっています。
そういったZV-E10シリーズの別製品の横展開をうまく流用したのがZ30です。
そう、Z30の機能の多くはZ50と同じです。
もっというと先のZfcもスペック部分を見ると同じ部分が多いです。
ただ、面白いことにZ50はコンパクトなシッカリしたカメラ
Zfcはカジュアルなカメラ、Z30は動画を意識したカメラとコンセプトを変えることで異なる顧客層へ訴求することが出来たのです。
これは都度、新規開発して高単価なカメラが並ぶ時代には価格を抑えつつ満足できる性能をもったカメラの作り方として上手いなと思います。
Z30はバリアングル液晶やUSB Type-C採用、Zfc同様にパワーズームにも対応しています。
またミラーレス一眼カメラの長年の悩みであった29分59秒問題(録画が一時停止となる)を解消している点は大きいです。
どんな写真を撮りたいか、想像してみよう!
つまり、Z50をベースに細かい進化を繰り返しているカメラ達ではありますが、スペック的には似ています。
なので、細かい話をするよりも「どういった撮り方をしたいか」で選ぶ方がすっきりしmす。
お洒落なカメラで楽しく撮りたいならZfc
レトロなデザインが魅力のZfcは、カメラを持っていることに魅力を感じる方にオススメです。
極端な話、カメラで写真を撮らずともデスクに置いてあるだけで気分があがるカメラです。
激しい撮影シーンなどにも技量次第で対応可能ですが、
カフェ巡りや旅行、スナップ撮影など日常の風景をオシャレに切り取ることができるカメラです。
コンパクトかつ綺麗な写真や動画が撮りたいならZ30
動画機能に力を入れているZ30はVlogや旅行の記録など動画も写真も楽しみたい方にオススメです。
29分59秒問題の克服や内臓マイクも優秀でウィンドマフもあり、録画ボタンが大きいのも動画に向いていると思います。
そして、実はコンパクトデジタルカメラで人気の富士フイルムのX100ⅥやリコーのGRIII、ライカのD-LUX8が高単価であることからコンパクトボディを活かした「コンデジ代わり」という使い方も魅力だと思います。
しっかりとした使いやすいカメラで撮りたいならZ50
確かにZ30やZfcは後発であることから魅力的な改良が加わっているのは事実です。
それでもカメラで写真を撮るならしっかり握れて(グリップが優秀)、ファインダーで覗いて撮るのが理想です。
そういったポイントが揃っているのはZ50となるので「カジュアル?知らぬ」や「動画?知らぬ」、「写真を撮ることに集中すべし」という場面では大活躍するカメラです。
操作系を含めZ50からZ5などへのステップアップも容易で、シッカリと写真を楽しみたい方にオススメできるカメラです。
把握しておくこと
AF性能
カメラの登場時期もありますが、3機種ともAF性能は「ほどほど」です。
登場当時は画像処理エンジン EXPEED6世代目が普通だったので何も思わないどころかフルサイズと同じ画像処理エンジンを搭載していることが素晴らしかったです。
ただ、時代は進み今はEXPEED7世代目がZ9で搭載され登場しました。
その後、Z8やZfにZ6IIIとフルサイズの中ではEXPEED7世代目が増えています。
DX機へもEXPEED7世代目が採用されたZ50II(仮)など後継や新機種の登場が期待されています。
あくまでAF性能はZ50登場時の感覚として、ファームウェアが更新されて改善されてるとはいっても約5年前の性能であることは知っておきたいところです。
「カメラ=凄い」はAF性能は機種によって異なるため、留意しておきたいポイントです。
逆に「えっ?レンズ揃えて15万だしたのにコレ?」や「スマホの方が良いわ」となることも多いです。
細かい話をすると、AF性能といっても速度と精度は優秀です。
何が気になるかと言うと動体に対して瞳などを含め欲しいところにピントが来るか、捕捉し続けるかです。
これはEXPEED7世代目が圧倒的なので、動体を撮る方はZ8などを検討するほうがいいです。
一方でEXPEED6世代目のカメラでも一眼レフ時代のように「真ん中でフォーカスロックして構図作って撮る」や「フォーカスポイントを移動させて撮る」は快適です。
あくまでオートで任せるにはフォーカスポイントが時折、暴れる(迷う)という話です。
つまり使い方、撮り方によって評価が分かれるカメラでもあります。
ただ、私は大きく効果で高性能なカメラもある一方でDX機にはコンパクトかつ気軽でレンズ付けても約500gという圧倒的な機動力の魅力があると思います。
大きくて高性能なカメラを常に持ち歩くわけではないので、予備機や気軽な撮影用にDX機があると快適です。
この点は知っておいてほしいと思います。
ボディ内手振れ補正
もうひとつ、意識しなければ何も思わないのですがボディ内手振れ補正がZ30、Z50、Zfcにはありません。
手ブレ補正にはカメラ側で補正するボディ内手振れ補正とレンズ側で対応するレンズシフト方式があります。
DXで手振れ補正が欲しい場合はVRがついたレンズシフト方式のレンズを利用することをお勧めします。
ただ、シャッタースピードをシッカリ1000など確保して、落ち着いて撮影すれば大きな問題にはなりません。
望遠側で少しの手ブレが大きく影響する環境下で意識すると良いかなと思います。
一方、ボディ内手振れ補正が省略されたことによりセンサー回りに機構を配置する必要もなくコンパクトになっている点は利点だとも思います。
動画性能
3機種とも動画機能も優れているカメラではありますが、今となっては「iPhoneが凄すぎる」なので、個人的には「ほどほど」という評価になります。
Z9の登場で内部でのN-RAW(N-Log)収録が可能となったり4K120pや8K収録も可能なカメラが出ています。
Z30やZ50、Zfcはあくまで4K 30p H.264なので動画機能としては”普通”です。
ただ、動画性能を強化すると放熱耐性を意識したり記録メディアもSDカード(UHS-I)では厳しいため、カメラの大型化やCFexpressなどが必要となります。
そうなるとカメラ本体も大きく、価格も高騰するためDX機である3機種の魅力が薄れてしまいます。
逆にシッカリとした動画性能を求める方はZ6IIIがボディ内手振れ補正が優秀である点も含め狙い目だと思います。
おすすめレンズは?
最後に少し余談を入れます。
いくら「このカメラがいいよ」と言われても、使うレンズによって大きく評価が分かれます。
なので、私なりに「20万以下で組むなら」という視点で考えた際のオススメレンズを以下に並べます。
明るくDX対応のボケるレンズとしてコンパクトであることが強みです。
パワーズーム対応で広角端12mmをDX対応で使えること、フィルター径67mmが動画面で魅力です。
キットレンズとして採用されることが多いですが、侮れない隠れファンの多いレンズです。
DX対応の高倍率ズームとしてレンズ交換なく撮りきれるレンズです。
DX機のコンパクトという魅力を最大限に活かせるレンズです。
FX対応で価格面を考えても気軽に導入できるレンズです。
DX機には少し大きいかもですが、S-Lineの魅力も知ってほしいです。
薄型単焦点レンズとして26mmや28mmとは違う世界を気軽に撮れます。
FXの高画素機にも応えるレンズをDXで127.5mm相当で使える点が私は気に入ってます。
一部、DX機が実はローパスフィルターレスであることから描写性能に優れたレンズを使った際に驚くほど綺麗に撮れる点をプッシュしたS-Lineも入っています。
ただ、やはりDX機はコンパクトなレンズとの組み合わせがおすすめだと思います。
コンパクトが選べる中で時折、楽しむためにS-Lineがあると面白いと思います。
もちろん超望遠レンズなどもZマウントであることから利用可能ですが「カメラがおまけ」みたいになるので(笑)
Z50に限ってはNIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S との組み合わせもアリだなと思います。
ただ、やはり大きいレンズで動体を撮るならフルサイズ機に任せるが吉かなと思います。
まとめ
ニコンのAPS-C(DX機)の特徴は伝わりましたでしょうか。
ミラーレス一眼カメラは各社から魅力的な製品が出ています。
その中で、当記事の執筆時に私なりの特徴解説と選ぶポイントを解説しました。
この記事が、カメラ選びの参考になれば幸いです。
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