はじめに
こんにちは🌟
写真家のJimaです(^^)
今回は2024年にニコンの出来事として印象深かったことを取り上げます。
結果としてはレンズ3種類(S-Lineはなし)、カメラ2種類(FX1台で高画素はなし/DX1台)という控え目な結果でしたが面白い切り口の製品が登場した印象です。
また、カメラ・レンズの他の部分でインパクトのある話もあったが来年以降の展開に期待できる要素です。
レンズは3種類(S-Lineなし)
NIKKOR Z 28-400mm f/4-8 VR
まずは2024年4月19日発売のFXフォーマットに対応した高倍率ズームの2種類目 NIKKOR Z 28-400mm f/4-8 VR です。
NIKKOR Z レンズ初、約14.2倍の軽量かつ幅広いズーム域でさまざまなシーンや被写体に対応しつつ、DXでは600mm相当が実現できるレンズです。
全長約141.5mmで広角28mmから超望遠400mmまでの幅広い焦点距離域に対応していること、優れた近接撮影性能も備えていることが凄く便利です。
風景、乗り物、スポーツ、動物、花、日常のスナップやテーブルフォトなど、あらゆる被写体をこのレンズ1本で撮影できるのは驚きです。
発売時は価格ドットコムマガジンで私が寄稿したレビュー記事も人気です。
興味ある方は是非、読んで見てくださいね。
焦点距離28-400mm(FX)を試した
レンズの様子
ポイントは200mm付近で開放がF8となること、携帯性では少しの差ですが NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR が比較対象になることです。
Zマウントに2種類目の高倍率ズームが追加されたことは、レンズの開発や発売について優先的に出せるものは出した証でもあるのかな?と想像してしまいます。
もちろん、他にも登場を期待できるレンズは数多くありますが、NIKKOR Z レンズも似たような役割かつ対応範囲が異なるレンズなどが増えるのかなと来年へ期待したいと思います。
NIKKOR Z 35mm f/1.4
次は多彩な表現を気軽に楽しめる、明るい開放F値1.4の広角単焦点レンズとして2024年7月19日発売のNIKKOR Z 35mm f/1.4です。
開放F値が1.4と明るく、2種類目の35mm単焦点として幅広いシーンで大きく柔らかなボケ味と自然な立体感を活かした撮影が楽しめます。
浅い被写界深度でもピント面の高い解像感を実現しており、NIKKOR Z レンズの実力を実感できます。
単焦点の開放F値1.8 S-Lineシリーズとは異なるキャラクターのレンズで優しい表現力を重視したNIKKOR Z レンズの中でも珍しいレンズだなという印象です。
キットレンズから明るい単焦点レンズにステップアップしたい方が、高品質な世界を楽しむのか、表現の幅を広げるのかを選べる状況になったのは素晴らしいことだと思います。
NIKKOR Z 50mm f/1.4
2024年9月27日には同じく開放F値1.4シリーズの2種類目として単焦点50mmが発売されました。
開放F値1.4の単焦点50ですが、約74.5×86.5mm、約420gとコンパクト設計かつ表現意図に合わせてアレンジできる描写が魅力的なレンズです。
コントロールリングの存在やNIKKOR Z 35mm f/1.4とサイズや質量を似せていることからジンバル運用を含め、動画でも活躍する1本だと思います。
また無印(非S-Line)ではありますが、レンズの前方部に金属リングを採用しており少し質感を高めた演出も面白いなと思います。
カメラ
Z6III
2024年7月12日には待望のZ6系統の最新作、Z6IIIが発売されました。
ファインダーの明るさを[Hi2]に設定した場合、EVFはZ9をもしのぐ4000cd/m2の明るさを実現しており、積極的にファインダーで撮りたくなるという新しい撮影体験を得ることが出来ます。
また、NX Studioではカラーブレンダーを用いて自分なりの色づくりを楽しむことが出来るのも新たな領域だなと実感します。
フレキシブルカラーピクチャーコントロールの追加や新しいクラウドサービスのNikon Imaging CloudはZ50IIを含め、今後の製品展開によって評価が大きく変わるので注目しています。
部分積層型CMOSセンサーと画像処理エンジン EXPEED 7により12bit 6KのN-RAW、ProRes RAW HQや10bit 5.4KのProRes 422 HQの内部収録が可能になったことはオールラウンダーを目指していたZ6系統として念願だなと思います。
外部レコーダーなしのコンパクトなカメラシステムで、グレーディングの自由度が高い映像を撮影を最長125分までをミドル機として出来るのは凄い進化となります。
もちろん、動画性能だけではなく静止画もしっかりと撮れるので長期的に使えるカメラとなります。
ただ、動画性能や価格に対する違和感がある方はヘリテージデザインですが、Zfという選択肢もあります。
登場時は約40万円超えと価格が注目されていましたが、Z6IIIは$2499です。
実は国外では価格据え置きで、日本円で買う際に円安により価格が30万円弱が40万円超えに跳ね上がっただけでした。
110円時代に登場していたとすると約26万円ほどでしたが、円安の影響は強烈ですね。
同じカメラでも発売時期によっては約15万ほど変わるのは衝撃です。
ただ、一時的に140円に円高に触れましたが、改めて160円に近づいています。
つまりキャッシュバックの時期には「発売時は高かかった」でしたが、今となっては「キャッシュバックの時期がお買い得だった」という答えに変わっています。
Z50II
2024年にニコンが最後に出したのはDXフォーマットのミラーレス一眼カメラ Z50IIでした。
APS-CのZシリーズとして、初の画像処理エンジン EXPEED7を採用したことや動画性能も強化したことでサブ機としても人気のカメラです。
もちろん、メイン機としても十分に活躍する性能で15万円以下で登場したことは先のZ6IIIのこともあって価格に対してポジティブな声が多かったです。
実はZ6IIIの登場後、Z50IIが登場する間にSONY α1 IIとCanon EOS R1の話題もありフラッグシップは100万円時代も当たり前となりました。
高画素機は60万円、中級機は40万円も馴染み深いものとなっていました。
なので、DX機でボディ内手ブレ補正が非搭載であったとしてもシッカリと「出来ることは詰め込んだ」というZ50IIはコスパ最高のDX機として他社メーカーのカメラを利用してる方も静かに導入が進んでいる良い意味での撒き餌カメラになっているなと実感します。
その他の出来事
RED完全子会社化
これは映像業界に大きな衝撃を与えたことも記憶にありますね。
2024年4月12日にニコンより「米国の映像機器メーカーRED.com, LLCの完全子会社化を完了」したというプレスリリースが出ました。
RED.com, LLC(以下「RED社」)は業務用シネマカメラの開発、製造、販売、サービスを行う米国の有名企業(ブランド)です。
本格的なシネマカメラとしてREDには「KOMODO-X」や「RED V-RAPTOR」があります。
Netflix(ネットフリックス)などでもREDのカメラは利用されています。
本体のみで100万から300万円台となる業務用の製品を取り扱っています。
国内でも動画クリエイターの中でREDがニコンの子会社になったことは驚きが広がっていたことは印象深かったです。
SONYやCanonは自前で本格的な映像部門が存在しますが、ニコンは強化が必要だったところにREDを引き入れたのは素晴らしい判断だと覆います。
新本社(ニコンミュージアムのリニューアル)
また、今年はニコンが本社を移転させたことも話題となりました。
私はまだ新社屋に行ったことはないのですが、次回の東京出張の際に時間を作って、リニューアルしたニコンミュージアムに行ってみようかなと思います。
新幹線からのアクセスとして、JR横須賀線に乗り換えが必要なので迷わないようにしないとなと思います。
あとがき
結果としてカメラやレンズは便利な高倍率ズームや表現力重視の開放F値1.4シリーズ、カメラもZ6IIIやZ50IIといったフラッグシップや上位機ではなく念願のオールラウンダーを実現した中級機、DX機の新スタンダードとなるZ50IIが登場しました。
来年も同じようにレンズやカメラは表現力重視や既存機種の強化となるのかが気になります。
早ければZ9やZ8あたりの後継機が登場すれば、またニコンのカメラのスペックや機能の上限値が引き上げられるので面白い展開になるだろうとなと思います。
ただ、SONY α1 IIを見ていると、派手な機能追加ではなく既存機能の強化にとどまる可能性もあります。
是非、皆さんが来年ニコンに期待することをYouTubeのコメント欄で教えてください。