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絞り開放や少し絞って撮るメリット・デメリット【明るいレンズを使いこなすコツ】

こんにちは🌟
写真家のJimaです(^^)

突然ですが、皆さんは明るいレンズで撮影する際、絞りは開放ですか?
それとも開放から1段ほど絞って撮りますか?

写真撮影において、絞り値(F値)の設定は被写界深度を含め写真の仕上がりを決める要素でもあります。

おそらく「状況によるかな?」という方が多いかと存じますが、当記事ではそれぞれのメリット・デメリットを含めて解説します。

絞り(F値)について

まず、絞り開放はレンズの絞りを最も開いた状態のことです。

レンズによって単焦点では開放F値が1.2や1.8、明るいズームレンズではF2.8などがあります。

対してレンズのF値を開放より”程よく”数段絞った状態で撮ると少し暗くなったり被写界深度が深くなる一方でレンズの描写性能を最大限に活かすことが出来ます。

F値(絞り)別の変化の様子

絞り開放で撮影するメリット・デメリット

メリット
  • 背景を大きくボカすことができる
    背景がボケることで被写体を際立たせ、印象的な写真に仕上げることができます。
  • 暗い場所でも明るく撮影できる
    室内や夜景などの暗い環境でも多くの光を取り込めるため撮影に有効です。。
  • シャッタースピードを速くできる
    多くの光を取り込める分、動きの速い被写体(スポーツや動物など)で速いシャッタースピードを積極的に選ぶことができる。

ポイントは絞り開放で撮る際はピントが合う範囲(被写界深度)が非常に狭くなるため、ピント合わせがシビアになります。

デメリット
  • ピントの合う範囲が狭くなる
    絞りを開放付近にすると被写界深度が浅くなるためピント合わせが難しくなります。
  • レンズの収差が出やすい
    絞り開放で撮るとレンズによっては色の滲みなどを含め画質が低下することがあります。
    これは各レンズの性能限界に近しい状態であることが多いからです。

ただ、最近のレンズでは絞り開放から描写性能に優れたレンズなども増えています。

絞り込んで撮影するメリット・デメリット

メリット
  • ピントの合う範囲が広くなる
    風景写真や集合写真など全体にピントを合わせたい場合は絞って撮ることがおすすめです。
  • レンズの収差を軽減できる
    少し絞ることでレンズ性能を最大限に活かした隅々までシャープな写真を撮影することが見込めます。
  • 光芒(光条)を表現できる
    太陽や夜景の光などを撮影する際に、光芒を表現できるので表現として活用できます。

一方で絞り込み過ぎると回折現象による画質低下もあるため、レンズによりますが私はF8やF11など程よく絞る程度にしています。

NIKKOR Z 35mm f1.2 S
NIKKOR Z 35mm f1.2 S
デメリット
  • 背景をぼかしにくい
    トレードオフとして絞るとボケ量は大人しくなるため、被写体が際立つ写真を撮ることが難しくなります。
  • 光量が減る(暗くなる)
    これもトレードオフですが絞り込むことでセンサーに届ける光量は少なくなるため、ISO感度やシャッタースピードで露出調整をする必要があります。

最近のカメラは常用ISO感度も優秀な機種が多いため、光量が減ることは気にしなくてもいい場面が増えてきました。

絞り開放と絞り込み、どちらを選ぶ?

知識的には先のような現象が絞りを開放にしたり、絞り込むことで現れます。

これはどちららが良い悪いという話ではなく、撮影シーンや表現したいイメージによって絞り開放と絞り込みを使い分けるのが理想だと思います。

ただ、傾向としてはボケ量を活かした撮影や暗い環境で明るく撮りたい場合は被写界深度が浅くなることを考慮したうえで絞り開放付近で撮るメリットが多いです。

対して、被写界深度を深くしてシッカリと写し撮りたい場合は絞って撮ることが安心感や品質の向上に繋がることが多いです。

加えてポートレート撮影などで背景をボカす必要がない場面では多少絞って撮ることも多いです。

絞り開放で撮るのか、絞って撮るのかは”どちらにどういった効果が見込めるのか”を理解して使い分けるのが良いですね。

あとがき

最近、ミラーレス時代は特にレンズ性能が向上したことで絞り開放で撮ることに抵抗がない方も増えています。

レフ機時代では開放で撮るよりも1段ほど絞って撮る方がピシっと引き締まった描写になるレンズが多かったので時代、技術の変化に驚くことが多いです。

とはいえ、今の時代でもVoigtlanderシリーズのNOKTONやオールドレンズを利用する方は開放で撮る際のレンズの癖(個性)を知ったうえで絞りの値を使いこなすのが大切です。

皆さんは絞り開放、絞って撮ることに対してどういった印象をお持ちかYouTubeのコメント欄で教えてください。

この記事を書いた人
Jima
Jima
写真家

こんにちは(^^)
写真家のJimaです。
フォトスタジオのディレクター兼フォトグラファーとして従事。
管理職として得た経験と知識を活かして法人設立、代表に就任。

写真撮影の手法や技術、機材の特徴解説など情報発信に加え
公募展へのゲスト出展やメディア寄稿、写真集の販売など活躍の場を広げる。

◆YouTubeチャンネル|カメラ塾【JimaTube】
https://www.youtube.com/@jimatube
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