こんにちは🌟
写真家のJimaです(^^)
今回はNIKKOR Z 28-135mm f/4 PZと同時に大きく映像業界に衝撃を与えたRED社のニコン Zマウント対応のシネマカメラが発表された話です。
Z Cinema爆誕
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NIKKOR Z 28-135mm f/4 PZは解説済み
先にNIKKOR Z 28-135mm f/4 PZの特集は記事とYouTubeで収録済みなので是非、見てください。
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ニコン×REDの話
以前、ニコンがREDを完全子会社したという衝撃ニュースが発表されました。
それはシネマ界隈を含め多くの方が「今後、REDはどうなるの?」「ニコンが凄いことになる?」「今からニコンも触れておくべきか?」など聞かれることも多かったです。
ただ、当時は特別大きな動きはなくてREDとニコンの内部収録に関する衝突が解消される程度でした。
その後、RED監修の3D-LUTが無償提供される展開となり私は凄く喜んでいました。
実際、RED監修の3D-LUTが登場するまでDaVinci ResolveのLUTを色々試したりしてました。
もちろんニコン ZシリーズのLUTも公式から出ていたのですが「なんか違うな」と思ってしまったのでLUT迷子になってました(笑)
それがニコン監修の3D-LUTで解消されて、4種類ですが必要十分でN-Logの撮影などが身近になったなと思います。
Zマウントのシネマカメラの話
今回の目玉はニコンの子会社となったRED Digital Cinema, Inc.(RED社)がニコン Zマウント対応のデジタルシネマカメラ「V-RAPTOR [X] Z Mount」と「KOMODO-X Z Mount」を発表しました。
背景としてニコンとREDは、映画制作やハイエンドのプロダクション、クリエイター市場に向けて高品質なソリューションを提供することを目的にしていること。
デジタルシネマカメラシリーズとして「Z CINEMA」を立ち上げたこと。
ニコンが長年にわたり培ってきた知見やテクノロジーとREDの最先端シネマソリューションを融合させ、世界で活躍する映像制作者やコンテンツクリエイターに向けた新たな製品を生み出すとのこと。
REDのカラーサイエンスを活かしたシネマティックな画質と独自の画像圧縮技術をはじめとした高い性能はそのままに大口径、ショートフランジバックが特長であるニコンの「Z マウント」に対応しています。
Zマウントなのでマウントアダプター FTZ IIを使用してNIKKOR Fレンズでの撮影も可能なのも面白いポイントです。
RED側のYouTubeチャンネルでも紹介されておりました。
ちなみにRED側のコンテンツではNIKKOR Z 28-135mm f/4 PZは特別、取り上げておらず今まで登場しているS-LineレンズがREDのカメラでアダプターなく使えるという点にフォーカスされているようでした。
また、国内市場ではRAIDより既に製品ページが公開されておりました。
今まで私とは特に接点のなかったRAIDですが、今回のCP+ではシッカリと実機を拝見させていただこうと思います。
もしかしたらニコンブースにもあるかも?ですが、やはりRAID側の担当者の意見も聞いておきたいです。
目玉の新製品
V-RAPTOR [X] Z Mount
![RED V-RAPTOR [X] Z Mount](https://jimatube.com/wp-content/uploads/2025/02/image-5-1024x742.png)
ハイフレームレートや暗所性能、広いダイナミックレンジ、高解像度を実現する、8K VV グローバルシャッターセンサーを備えたREDの画期的なフラッグシップモデル「V-RAPTOR [X]」が「Z マウント」に対応。
グローバルシャッターセンサーを用いた自然で有機的な映像を撮影するための機能の総称である「RED Global Vision」を搭載しており、拡張ハイライトモードでは最大20段以上のダイナミックレンジでハイライトの色とディテールをより効果的に捉え、厳しい照明条件や環境下においても繊細で滑らかなグラデーションを実現します。
出典:株式会社ニコンイメージングジャパン
KOMODO-X Z Mount
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広いダイナミックレンジと高速性能を持つ6K S35グローバルシャッターセンサーを小型なボディーに搭載した「KOMODO-X」が「Z マウント」に対応。
6K 80pおよび4K 120pでの撮影性能を特長としており、映画市場での豊富な経験をもとに構築されたREDのカスタムカラーサイエンスで、シネマクオリティーの美しい描写力を発揮します。
RED独自の動画データ形式であるR3DのRAWフォーマットは、高効率かつ取り回しが良いほか、編集耐性が高く、自由度の高いグレーディングを実現します。
出典:株式会社ニコンイメージングジャパン
ニコンのイメージが変わる転換となるか
今までニコンは動画・映像よりも静止画・写真のイメージが強かったかなと思います。
ただ、REDの子会社化や積極的な動画に対するノウハウの提供(特設ページの充実)、他社の機材で活躍している動画クリエイターの囲い込み等の積極的な広告を仕掛けています。
これは「ニコンは映像に本気だぞ」というメッセージと受け取れます。
そして先日の発表にもあった決算でも映像事業は好調ですが、他事業が伸び悩んでいることを踏まえ結果を映像事業に頼る側面もあります。
今までとは違う近しい領域ですが新たな市場として狙える小規模の動画クリエイターチームや予算の限られる映像制作会社などに訴求できるだろうなと思います。
REDのカメラは150万円や600万円と聞くと高額ですが、シネマカメラとしては特別「高すぎる」というものではありません。
製作予算や規模によりますがNIKKOR Z 28-135mm f/4 PZを含め、あくまで映像業界を意識した製品なので感覚を間違えないようにする必要があります。
若手映像クリエイターの発掘
そういったニコンの新たな試みは今までの映像業界に対する思い込みが比較的弱い若手のクリエイターの発掘に貢献するだろうなと思います。
とはいえ今までも、これからも映像業界のパワーバランスは存在すると思います。
急激な動きとしてはニコン Z Cinema が業界のスタンダードになるのは難しくとも、5年から10年スパンで考えると開発体力や売れ行き次第ではREDに続いて他社の子会社化や既存ユーザーの囲い込みも可能性はあると思います。
![V-RAPTOR [X] Z Mount|KOMODO-X Z Mount](https://jimatube.com/wp-content/uploads/2025/02/image-7-1.jpg)
ZシリーズにRED技術の逆輸入に期待
REDのシネマカメラの登場に対して、もうひとつ私が期待する効果があります。
それは子会社化としてともに進んでいくニコンとRED、先日のRED監修の3D-LUTが提供されたようにニコンのZシリーズにも新たな技術が取り込まれるのではないかという話です。
Z9II(仮)やZ8II(仮)の可能性
混在しがちなので整理します。
- ニコンとREDがZ Cinemaを立ち上げた。
- REDがZマウント対応のシネマカメラを発売する
- ニコンがNIKKOR Z 28-135mm f/4 PZを発売する
- REDはニコンの子会社である
つまり、ニコンはREDのカメラで活躍するレンズを数多くそろえる形となる一方でニコンのZシリーズで映像制作のカメラは発表されていないこと。
Z9の最新ファームで動画機能も強化されていますが、今後Z9II(仮)やZ8II(仮)が登場したとなれば、REDがZマウント対応のシネマカメラは現実味がないけどニコンのZ9II(仮)などであれば動画を撮ってみたい層を囲い込めます。
そうするとニコン側もシネマ思考のレンズを拡充させることも可能です。
今後、NIKKOR Z 28-135mm f/4 PZに続きマウント部がニコンイエローのシネマ思考のレンズが増えることに期待です。
あとがき
皆さんはREDからニコン Zマウント対応のシネマカメラ【V-RAPTOR [X] Z Mount|KOMODO-X Z Mount】が登場すること、どう思いますか?
是非、YouTubeのコメント欄で教えてください。